【お風呂で転倒事故を防ぎましょう】介護リフォームで安全なバスルームに
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カテゴリー:介護リフォーム
(公開日:2022年11月7日/更新日:2023年11月13日)
ご家族の介護のため、自宅をバリアフリー化したいと考えていらっしゃる方も多いと思います。
特にお風呂のバリアフリー化は介護リフォームで気になるポイントですよね。介護される側にとっては入浴時の事故防止・安全の確保ができます。また、介護する側にとっては、スムーズな動作が可能になります。そのため、双方のストレスを軽減する効果も期待できます。
本記事では、お風呂の介護リフォームの重要性や主な施工箇所、費用相場について詳しくご紹介します。介護リフォームを検討中の方は、ぜひ、参考にしてください。
介護リフォームとは何か?お風呂での事故を防ぐための必要性
日本の高齢化が進行する中で、介護リフォームの重要性が増しています。しかし、リフォームには一定の費用が必要なので、リフォームの価値を理解することが肝心です。
まずは介護リフォームとは何か、なぜお風呂をリフォームする必要があるのかを解説していきます。
介護リフォームとは?
バリアフリーの考えが反映されていない建築は、身体機能が低下した人々にとって生活しにくいものとなります。階段の一段一段が高すぎるあまり上り下りが難しかったり、部屋と部屋の間に段差があるおかげでつまずきやすかったり、といった事例は数多くあります。
これらの問題を解消するために存在するのが介護リフォームです。
介護リフォームのメリットは、介護を受ける者だけでなく、提供する側にもあります。双方の障害を取り除くことで、導線やスペースが確保されて過ごしやすくなるからです。
介護リフォームが必要な理由
介護リフォームを実施する際、特に注意を要する箇所の一つがお風呂です。実は、浴室は寒暖差によるヒートショックや転倒、溺死といった事故が日常的に発生する危険な場所でもあるんです。これらのリスクは、要介護者にとって重大です。しかし、リフォームによって危険性は大幅に減少できます。
また、通常の浴室は高齢者の出入りを支援するための設備が欠けていることが多いため、そういった点もリフォームで解決できる場合があります。
安全なお風呂になる介護リフォームの種類と費用
介護リフォームの必要性がわかったとはいえ、お風呂をどうリフォームすれば良いかわからない、という方もいるでしょう。
そこでここからはお風呂の介護リフォームで手をつけるべき箇所と、必要な費用について解説していきます。
手すりやバーを設置する介護リフォーム
足の筋肉が衰えている要介護者にとって、浴槽の出入りは困難です。滑って転ぶリスクを避けるため、手すりを設置したほうが良いでしょう。
もちろん、介護者にとってもこうした手すりがあれば介助が楽になります。手すりの設置であればリフォーム費用はおよそ4万円前後で済みます。
浴槽の交換や改修による介護リフォーム
手すりの設置以外にも浴槽の高さを変えて、簡単に浴槽に出入りする方法もあります。
浴槽の高さを40cmほどにすれば、要介護者でも比較的楽にまたげるようになるでしょう。
他にも浴槽の縁を太くして、またがずに座りながら出入りする方法も。こういった浴槽の交換や改修リフォームには100万円程度かかります。
リフト設置による介護リフォーム
お風呂への出入りをサポートするため、電動リフトを導入するのも有効です。力を使わずに要介護者をサポートできるので、介護者の負担が軽減されます。導入には20万〜30万円必要です。
床材の選定による介護リフォーム
お風呂場の濡れたタイルはとても滑りやすく、健康な人が転んでけがをしたという例も多いです。硬い床材だと転んでしまった時になおさら酷いけがを負ってしまいかねません。
滑りにくく、転んだ際のダメージが少ない床材へとリフォームしたほうが良いでしょう。床材の交換は設置面積によって費用相場が変わりますが、10万円前後が一般的です。
扉の交換による介護リフォーム
介護リフォームでは、浴槽だけでなく浴室の出入り口の改善も重要です。開き戸は車椅子の利用を困難にし、扉を閉める手間も増えます。引き戸や折れ度に変更すれば問題を解消できますよ。
また、脱衣所と浴室の間に段差がある場合は、つまずきの危険性を避けるために撤去したほうが良いでしょう。こうしたお風呂の扉周りのリフォームには10万円前後かかります。
浴室暖房乾燥機の設置による介護リフォーム
入浴前後に洗面所で準備することは一般的ですが、実はお風呂と洗面所の寒暖差によって心臓麻痺が起こる可能性もあります。心臓への負担を和らげるため、浴室暖房乾燥機を設置し、浴室と洗面所の温度差をなくすこと、浴室の寒さを軽減することが必要です。
浴室暖房乾燥機の設置により、カビの発生を防止したり、浴室のお掃除も楽になりますよ。
暖房乾燥機自体は2〜3万円で購入できますが、設置には10万円程度かかるので、予算として15万円程度見ておくと安心ですね。
介護保険・補助金を利用したお風呂のリフォーム方法
浴室のリフォームには欠かせない設備にかかる費用は全部まとめると高額になります。しかし、要介護者と介護者双方の負担を軽減するには多くの設備が必要です。介護リフォームのための高額な費用に抵抗感を持つ方も多いでしょうが、全てを自費で賄う必要はありません。国や自治体は介護者や要介護者が健康に生活できるような制度を用意しています。
介護支援専門員の協力が必要となりますが、お風呂の介護リフォームに介護保険を活用できる場合があります。65歳以上、または介護保険に加入している人で要介護認定を受けた場合、自宅での介護リフォームの補助金をもらってコストを軽減できるのです。
浴室と洗面所の段差解消や浴槽の交換などのリフォーム費用の70%〜90%が補助対象となります。
さらに、国や自治体からの補助金や助成金の利用も可能です。具体的な補助内容や金額は自治体により異なるため、住んでいる地域の自治体に制度について問い合わせることをおすすめします。
お風呂を介護リフォームする際に知っておくべき点
国や自治体からの補助を受けられるため、費用面の心配は少なくなりましたね。ですが、お風呂の介護リフォームについて注意しておくべき点は他にもあります。
ここからは介護リフォームをするにあたって費用以外で知っておくべき点を紹介します。
介護リフォームの目的を明確にしておく
全ての介護リフォーム設備を導入すれば、質の高い介護生活を送れるでしょう。とはいえ、要介護者の状態によって必要な設備は異なります。例えば、リフトは寝たきりの状態を介護するのに便利な設備ですが、自力で動ける人には不必要かもしれません。お風呂のリフォームを決める際には、その目的を明確にすることが大切です。
導入する設備を決める際は家族だけでなく、専門家の意見も取り入れるべきです。介護リフォーム経験豊富な業者やケアマネージャーなどに相談することで、より効果的で計画的なリフォームを実現できます。
経験の豊富な業者を選ぶ
高齢化が進行する今日、介護リフォームに対応してくれる業者は多いです。多くの業者はお客様に寄り添って質の良いサービスを提供していますが、残念ながら不適切な広告出稿や法外な値段を請求する業者も存在します。
お風呂の介護リフォームを依頼する際は、本当に実績のある業者かどうか、Webサイトや成功事例を確認しておきましょう。さらに、信頼できるレビューがあるかもチェックして、満足度の高さも確認すべきです。
CMCでは介護リフォームの実績もございます。その他リノベーションの実績も多く、顧客満足度は95%以上と高い評価を得ています。介護リフォームを検討されている場合は、ぜひ一度お声がけくださいね。
▶︎ お問い合わせ
設置後をイメージしておくこと
リフォームは今ある家の住み心地を向上させるための工事です。お風呂のような水回りの工事は建築構造と密接に関係するため、慎重に行わねばなりません。
たとえば、お風呂に手すりを設置するためには穴を開ける必要があります。水漏れを防ぐためには防水処理が必要で、もしかすると浴槽を交換したほうが費用を抑えられるかもしれません。
このようにリフォーム後も安全に過ごせるように、また費用を抑えるためにも専門の業者を踏まえて設置後の生活をイメージすることも欠かせません。
お風呂の介護リフォームの流れ
お風呂の介護リフォームの一般的な流れは以下です。
- ■ケアマネージャーに相談する
- ■リフォーム業者を選定する
- ■補助金・助成金・介護保険が下りるかどうか確認する
- ■補助金・助成金・介護保険などを申請する
- ■リフォーム工事がはじまる
工事が始まってから介護保険などを申請して通らなかった場合は多額のリフォーム費用すべて実費になってしまいます。そのため工事の前に補助金が下りるかどうか確認しておく必要があります。
介護保険の申請には介護リフォーム後のイメージ図や現在の住宅写真など、準備物が多く必要なので、そういった面をサポートしてくれる業者に依頼するとスムーズに進められます。
介護保険や補助金の給付タイミングはそれぞれ異なります。給付タイミングに合わせて支払いたい場合は事前に業者としっかり契約しておくと、トラブルが発生しにくくなります。
まとめ
この記事では、ご家族の介護のために自宅のバリアフリー化を検討している方々に向けて、お風呂の介護リフォームの重要性と具体的な施工箇所、費用相場について詳しく説明しました。
介護リフォームは高齢化社会においてますます重要視されています。特にお風呂のバリアフリー化は、要介護者の安全確保と入浴時の事故防止に大きな意味を持ちます。また、介護者もスムーズな動作が可能になり、双方のストレスを軽減できます。
具体的な介護リフォームの施工箇所としては、手すりやバーの設置、浴槽の交換や改修、リフトの導入、床材の選定、扉の交換、浴室暖房乾燥機の設置などが挙げられます。それぞれの施工には一定の費用がかかりますが、介護保険や補助金の活用も可能であり、負担を軽減する方法も紹介しました。
重要なポイントとして、介護リフォームの目的を明確にし、要介護者の状態や必要な設備を検討することが大切です。経験豊富な業者の選定や設置後のイメージを考慮することも重要です。
お風呂の介護リフォームは、安全で快適な生活を送るための重要な手段です。介護保険や補助金の活用も検討しながら、専門家と相談しながら計画的に進めてくださいね。
リフォームやリノベーションについては、以下の記事もぜひ参考にしてください。
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▶︎ リノベーション会社の選び方|優良業者を見極める5つの視点
▶︎ 中古物件のリノベーション時は耐震補強が重要?費用や工事内容を紹介リノベーション時の耐震補強が重要!安全に住み続けられる住まいづくりのポイント解説
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