和室リノベーションのポイント|おしゃれな施工事例や費用相場


和室リノベーションのイメージ

和室は、落ち着きのある雰囲気で心が安らぐ空間ですよね。でも、カビやダニが発生しやすくお手入れが大変です。年数が経つと、壁面や畳の色がくすみ、シミや傷みが目立ってくることもあります。「和室を綺麗にリノベーションしたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

車椅子で生活をされている方にとってはフローリングの方が移動しやすいという面もあります。和室のままでリノベーションをするのが良いのか、洋室に変えてしまう方が良いのか、色々と悩んでしまいますよね!

そこで、今回の記事では和室をリノベーションする際の注意点やポイント、費用相場をご紹介します。また、施工期間や依頼の手順なども合わせて解説しますので、ぜひ、参考にしてください。


和室リノベーションの注意点とポイント

和室のリノベーションを考える上でまず整理しておきたいのは、畳とフローリングの特徴です!それぞれのメリット・デメリットを理解しておくと、何を優先すると良いのかが見えてきます。ポイントは「おしゃれさ」と「機能性」の両立。細かく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。


畳とフローリングのメリット・デメリットを知ろう


■畳のメリット・デメリット

畳の素材は、い草と呼ばれる調湿性能のある植物です。夏は涼しく、冬は温かい部屋にしてくれる機能があり、高温多湿の日本にぴったりです!い草の香りにはリラックス効果もあり、心を癒してくれます。

また、衝撃を吸収するので転倒時に怪我をするリスクも低いです。もともと畳の部屋だった場合はリノベーションの費用が安く済むメリットもあります。


一方で、デメリットは定期的なメンテナンスが必要となることです。飲み物をこぼすとシミになったり、カビやダニの対策が大変だったり、数年ごとに裏返し作業が必要だったりと、定期的なメンテナンスが必要なデメリットがあります。

■フローリングのメリット・デメリット

フローリングは掃除がしやすく、シミが付着しにくいという特徴があります。ダニが発生するようなこともないですし、畳のように裏返す必要もなく、長年にわたって使用可能であることがメリットです!

デメリットは冬場に底冷えすることやペットを飼っている場合は、滑らないように対策しなければならないことなどが挙げられます。また、畳からフローリングへとリノベーションする際は、高さ調整のための費用がかかってくるため、注意が必要です。


おしゃれさ+機能性を両立させる

おしゃれさ+機能性
和の要素を残しつつ洋のテイストを融合させた『和モダン』というスタイルがあります。和モダンは、畳とフローリングのメリットを兼ね備えつつ、おしゃれさと機能性を両立できるのが特徴で、コストも抑えられるため、近年流行しています。ここからは、和室リノベーションを成功させるためのテクニックを紹介します!


■壁・建具・照明・収納・配色が、おしゃれな空間への近道

和モダンな部屋に共通しているのは、壁・建具・照明・収納・配色にこだわっている、という点です!

◎壁

壁の一部が特徴的だと、部屋に表情が生まれ、おしゃれなイメージになります。例えば、立体感が感じられる塗り壁にしたり、えんじ色、群青色など、畳と反対色のカラークロスを採用する方法などがあります。

◎建具

和モダンな障子
和モダンな障子の活用


高級感のある木材の使用 やスリット格子を採用することで、垢抜けた印象にできます。障子ではなく、下半分をガラスにした『腰壁』のようなデザインや障子風の内窓を設えるのも今風です。  

◎照明

和室は洋室と違って凹凸があり、空間に余白のある造りが特徴なので、間接照明との相性が抜群です。『吊り押し入れ』下部や、床の間の上部にせり出た『垂れ壁』に照明を構えるのがおすすめ。

和モダンな照明
和モダンな照明の使い方

◎収納

フローティング収納
フローティング収納の例


どっしりと構えた押入れも、ひと工夫することで部屋のランクがアップします。収納スペースに洋の要素を入れ、床との間に空間のある『フローティング収納』はおしゃれで便利です。壁に棚を設置したり、押し入れを浮かせる工事を行なったりするなど、様々な手法があります!

◎配色


和モダンの場合は補色の関係を意識すると上手くいきます。『色相環』でネット検索するとすぐに出てくるので、お部屋や家との相性を考えて検討してみましょう!弊社にはカラーコーディネートを得意とするスタッフもいますので、ぜひ、ご相談ください。


その他、断熱材の壁や天井への組み込みや窓の二重窓化をすると、部屋の機能性がUPします!エアコンの効きが良くなり、光熱費も節約できるようになりますね。和室リノベーションを成功させるのは、このように、おしゃれさと機能性の両立が大切です。


和室リノベーションの費用と期間

和室リノベーションの費用と期間
ここからは、気になる費用と施工期間について丁寧に解説します。コストを抑えるコツもお伝えしますので、参考にしてください。

和室リノベーションの箇所と費用相場

和室リノベーションは、施工内容によって、数万円~100万円程度と、幅があります。

◎畳の変更・壁紙の変更・押し入れのクローゼット化など…50万円以下

◎壁紙の変更…10万円前後


近年では、リビングと一体化させるリノベ―ションも流行っていて、おおよそ50万円~100万円程度の費用がかかります。

◎壁の撤去…~20万円程度

◎床の段差の解消…40万円以下

◎天井の一体化…15万円前後

◎建具など諸変更…20万円前後

おおよそですが、リビングとの一体感を演出するために、フローリングやクロスも全て張り替えると、100万円以上かかると覚えておくと良いでしょう。

ここからは、それぞれに焦点を当てて解説します。

■床

畳からフローリングへ張り替える場合

1畳あたり3万~5万円程度。防音材の有無や素材によってもさらに費用は変わってきます。

◎既存の畳を修繕・新調する場合

表裏を張り替えるだけであれば、1畳あたり3000円~2万円以内。新調する場合は、1畳あたり9000円~3万円程度です。古い畳の処分費用がかかる場合があるので、事前の確認がおすすめです!

■壁・天井

洋室用の壁紙クロスへ張り替える場合は8畳で20万円前後です。壁の構造を大きく変える必要がある場合は、8畳で25万円程度のイメージとなります。

■収納スペース

ふすま2枚分をクローゼットにすると、10~20万円程度の費用がかかります。ウォークインクローゼットなどにすると、50万円以下程度が相場です。

■建具

ふすまを引戸に変える場合は3~15万円程度、開戸にするなら10~15万円程度が目安となります。


費用を安くするためのコツ


和室のリノベーションには何かと費用がかかってきますよね。コストを抑えるコツは、「取捨選択」です。畳は新調せず、裏返すだけにしておいたり、畳をフローリングに変更する際に安価なものを選択したりするなどの選択肢があります。費用を抑えたい場合は、こだわる場所のメリハリを意識すると良いでしょう。


和室リノベーションにかかる期間


内装のみの工事になる場合が多く、工期は基本的には短めです。8畳の場合だと床の張替え工事で3~5日程度となります。床・壁・天井・建具の全てをフルリノベーションする場合には、2週間程度の工期と考えてください。ただし、和室とリビングを一体化する場合には、間取りの変更が必要になるため、数ヶ月程度かかる場合があります。


和室リノベーションを依頼する際の手順

和室リノベーションを依頼する際の手順
すでに物件を所有している方がリノベーションを行なう際の手順は、大きく『リノベーション設計』と『リノベーション工事』の2工程に分けられます。ここからはそれぞれについて解説していきます。


リノベーション設計


設計段階においては、依頼主へのヒアリング⇒現場の調査⇒リノベーションのプラン提案⇒見積もり提出の手順で進んでいきます。

最高の空間にするために、まずは設計士が依頼主にヒアリングを行います。どのような方向性でリノベーションをしたいかの希望はもちろん、生活スタイルや、将来どのように暮らしたいのか、趣味、家族構成、身長はどれくらいか、など、様々な質問を投げかけ、依頼主に対する理解を深めます。その後、設備の確認や採寸、写真撮影、竣工図の確認などを経て、現場調査が終了。

依頼主の人となり、お住まいのことを把握したあとは、プラン作成・設計業務へ。出来上がった設計図を元に依頼主と打ち合わせを行い、使用する素材や壁紙の色など、細かな点を決めていきます。そうして決まった設計図を元に、見積もりを作成。依頼主が全ての内容に納得すれば、いよいよ工事へと進みます。

設計段階で依頼主が行なうことは、好きなテイストや色、部屋の雰囲気がわかるように、ヒントとなるような写真を集めておくことと、予算感や優先順位を決めておくことです。

イメージを設計士に掴んでもらえるように、細かなニュアンスを伝えるのは、写真が最も有効な手段なので、ぜひ実践してください。


リノベーション工事


設計と見積もり提出が終わったら、あとは工事を行なうのみ!とはいえ、全て任せて完成を待っていれば良い…というわけではありません。実は蓋を開けてみると元の設計図と家の造りが異なっていて、前提が変わってきてしまう場合が少なくないのです。

寸法が違うと、残念ながら設計士と一緒に作った設計図を実現できなくなるため、現場の方と話し合いながら内容を少しずつ修正していくことになります。弊社の場合は、妥協するというよりは、より良いものに昇華できることが多いため、安心してください。

ただし、進捗が気になるからといって、突然現場に行っても良いということはないので、注意が必要です。不用意に近づいて怪我をしてしまったり、職人さんの手が止まって進捗が送れる可能性があるため、予め現場管理を行っているスタッフと、予定を組んでおきましょう!

その他、差し入れを気にする方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的には必要ありませんので、安心してください。


和室リノベーションのおしゃれな事例紹介

ここからは、和室をリノベーションした事例を2件紹介します。いずれの事例も人生の転換を迎えた方々のリノベーションです。古くなった和室を新しく生まれ変わらせることで、新たな一歩へと進んでいかれました。


和室から洋室へのリノベーション

和モダンイメージ
※写真はイメージです


最初に紹介するのは、お子さんが独立された夫婦の住まいです。それまで20年以上も使っていた子供部屋が必要なくなったため、二間あった和室を、大きな1部屋の洋室へとリノベーションすると決められました。築40年ほどが経っていて、歩くたびに床が鳴って不具合を感じていたことも、リノベーションを決意されたきっかけの一つでした。

そうして8畳と6畳の和室が14畳の洋室へと変身!施工ポイントは、木目を活かし、モダンでありながら和の雰囲気を残したことです。床はもちろん建材にも木を使うことで、おしゃれかつ、ご年齢相応の落ち着き感も備えた空間を実現しています。さらに、サッシをシングルから複層へと一新することで、断熱性・防音性が向上し、住まいの快適さもグレードUPしました!

今回はキッチン、風呂場など、将来を考えた大規模なリノベーションを行なったため、費用は約1500万円、工期は半年程度かかりました。


中古住宅を和モダンテイストにリノベーション

 

イメージ写真
※写真はイメージです


続いて紹介するのは、中古住宅を購入してリノベーションを行なった事例です!3人家族でしたが、最近2人目が生まれてマンションが手狭になり、物件の購入をお決めになった背景があります。若いご夫婦ということもあって、「購入した物件を和モダンテイストにリノベーションしたい」というお考えをお持ちでした。また、お子様にアレルギーがあったため、「建築素材にも気を使いたい」とのことでした。

ポイントは、お子様が安心して暮らせるようにしたこと。床には無垢材を使用し、壁には漆喰を活用。ダイニングには畳を模した掘りごたつ式の小上がりを設置し、お子様が寝転んだり、遊んだりできるスペースを確保しました!収納もできるため、着替えや毛布なども入れておくことができる便利な仕様です。もちろん、無垢の優しい色合いを損なわないように、住まいの中に使う色も、優しい緑や黄色を基調にしています。

その他、キッチン、トイレ、浴室なども全面的にリノベーションし、和と洋が融合した、ナチュラルでおしゃれな和モダン住宅へと生まれ変わりました。

今回の費用は約1000万円、工期は2ヶ月程度かかりました。

これ以外にも様々な施工事例を紹介していますので、ぜひ、下記のページもご覧ください。

シーエムシーのリノベーション施工事例一覧


まとめ

古くなった和室をリノベーションして、新たな空間をつくろうと考えている方は少なくありません。近年は、落ち着きと高級感を感じさせる和室の雰囲気と、都会的な印象のある洋室の両方を合わせた和モダンな空間が流行しています。部屋だけのリノベーションであれば、費用はおおよそ100万円以内で済みますし、短い期間で理想の空間を手に入れられます。

弊社はリノベーションを主体とした一級建築事務所であり、実績が豊富な職人が集まっています。デザイン・機能・費用など、皆様のご希望に沿うことができるノウハウをたくさん持っています。お陰様でたくさんのご相談をいただいていますので、今回の記事でご興味を持っていただけた方、相談だけでもしてみようかな、と思っていただけた方は、ぜひ問い合わせページへお進みください。



 

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