南海トラフ地震はいつ起きるのか?住宅の耐震化など地震への備えをしておきましょう!

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令和6年能登半島地震が起きてから、ニュースなどで「南海トラフ地震」が取り上げられる機会が多くなっています。


「南海トラフ地震」という言葉を一度は耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。

「巨大な地震で被害が大きそうだけど、本当に起きるの?」と思っている方も少なからずいるかもしれません。

本記事では、以下の内容をわかりやすく紹介します。

  • ・南海トラフ地震の発生確率や被害想定
  • ・西日本は地震の活動域に入っていること
  • ・阪神淡路大震災の住宅の被害
  • ・地震に強い住宅とは

南海トラフ地震はいつ起きてもおかしくありません

そもそも、南海トラフ地震とはどのような地震なのでしょうか。

地震の規模や被害想定、発生確率をご説明します。

 

南海トラフ地震とは

気象庁のホームページ等によると、南海トラフ地震は次のような地震です。

 

・駿河湾(静岡県)から日向灘沖(宮崎県)にかけたプレート境界を震源域とする

・概ね100150年間隔で繰り返し発生してきた大規模地震

・前回の南海トラフ地震が発生してから20241月時点で、すでに77年が経過

・次の南海トラフ地震の発生が切迫している

 

つまり、「広い範囲を震源域とし大きな被害が危惧され、その発生が差し迫っている地震」ということになります。

南海トラフ地震 想定震源域

南海トラフ地震の被害想定

南海トラフ地震の規模は、マグニチュード8~9クラス

これは、1900年以降に世界で発生した地震のうち上位10位内に入る規模の地震です。

静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性があり、周辺の広い地域では震度6強から6弱の強い揺れになると想定されています。

さらに、地震発生後、数分から数十分で10mを超える巨大な津波が太平洋沿岸の広い地域に押し寄せ、甚大な被害が発生するとのことです。

南海トラフ地震の震度分布

南海トラフ地震の発生確率

国土交通白書によると、次の南海トラフ地震が起きる確率は、なんと「30年以内に70~80%」となっています。

これは噂レベルの話ではなく、国が発表している内容なので、信憑性云々の問題ではありません。


さらに、南海トラフでは過去1,400年間に約100150年の間隔で大地震が発生しているため、次の地震までの間隔は88.2年と予測されています。


直近で発生したのが1946年の昭和南海地震なので、2024年1月時点ですでに77年経過していることになります。 

西日本は地震の活動域に入っています!

これまでの大地震を振り返ると、海溝型地震(南海トラフ地震はこのタイプ)と直下型地震には密接な関係があります。

 

直下型地震と海溝型地震の関係

大きな海溝型地震が発生する前には、大きな直下型地震が複数回起こっています

具体的には、以下の図をご覧ください。

海溝型地震の歴史

1854年に発生した「安政南海地震」の26年前から島原地震や京都地震などの直下型地震が発生しています。

安政南海地震

1946年に発生した「南海地震」の約40年前から、西日本では直下型の活断層による地震が約10回ありました。

南海地震

活動期と静穏期を繰り返しますが、1995年に起きた兵庫県南部地震によって、次の南海トラフ地震に向け西日本は地震の活動期に入っていると言われています。

2000年以降、鳥取県西部地震や熊本地震、令和6年能登半島地震など大きな直下型地震が頻発しているのは気になるところです。

阪神淡路大震災から約30年が経過

地震の活動期に入った契機と言われる兵庫県南部地震の発生から約30年になります。

前回の南海トラフ地震(1946年の南海地震)が発生したときには、約40年前から直下型地震が頻発したことを考えると、次の南海トラフ地震が差し迫っていることは間違いないでしょう。

いつ地震が来ても大丈夫なように、しっかりと備えをしておきたいものです。

阪神淡路大震災で被害のあった住宅の耐震性

阪神淡路大震災は1995117日に発生し、神戸市や淡路島の一部で震度7を記録したマグニチュード7.3の大地震です。

総務省消防庁の統計によると、住家全壊104,906棟、住家半壊144,274棟の被害があり、倒壊した住宅では、以下のような状況が多く見られました。

▶揺れに耐えられずに1階部分が倒壊

▶土葺きの瓦屋根が重いため、支える壁の量が不足し倒壊

土葺きの瓦屋根

▶新築の2階建ての家ですが、南側に窓が多く、地震に耐える壁の量が不足。また、北側に壁が多く壁のバランスが悪かったため、ねじれて倒壊

壁のバランス

▶全壊した家屋の多くにシロアリの食害や水漏れなどが確認

シロアリ・水漏れ
これらは、ひと言で言うと「耐震性がない」ということになりますが、では、どのような住宅が地震に強いのでしょうか。

地震に強い住宅とは

地震に強い木造住宅は、大まかに言うと以下のような住宅です。

軽い住宅(重い住宅は耐震上、不利)

壁の量が十分あってバランスよく配置されている

接合部が金物で固定されている

地盤がしっかりしている

シロアリの被害や水漏れがない

順番に解説します。

軽い住宅(重い住宅は耐震上、不利)

重い住宅より軽い住宅のほうが耐震上、有利です。

家の重さなんて、そんなに変わらないだろう!と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、一番大きく変わるのが屋根の仕様です。

土葺きの瓦屋根は非常に重く耐震上不利ですが、鉄板葺きなどは軽いので耐震上有利になります。

 

壁の量が十分あってバランスよく配置されている

地震の力は水平方向に作用するので、地震力に耐えるためには、壁の量が十分にあることが大切です。

また、壁の量が十分あっても、バランスよく配置されていなければ、建物がねじれてしまうのでバランスも重要です。

大きな窓を取って開放的にしたいと考える方も多いと思いますが、そのぶん壁の量が少なくなってしまうので気をつける必要があります。

接合部が金物で固定されている

木造住宅の骨組みは柱と梁(はり)でできている場合が多く、これらの接合部が金物で固定されていなければなりません。

金物で固定されていなければ、地震が起きたときに、柱と梁の接合部が抜けて倒壊する危険性が高まります。

金物で固定するように定められたのが2000年ですので、それより前に建てられた住宅は念のため確認するほうが良いと思われます。

地盤がしっかりしている

地震が起きると、地盤の崩壊や沈下、液状化現象などによる被害も発生します。

低湿地や締め固めが不十分な盛土など弱い地盤がありますが、木造住宅を被害から守るためには、地盤調査を行うことが大切です。

地盤調査を行うことで、軟弱地盤であっても人工的に改良して地盤強度を上げることができます。

 

シロアリの被害や水漏れがない

木材は軽くて加工しやすいといった利点はありますが、長い年月が経過するうちにシロアリや腐朽によって劣化する場合があります。

劣化した場所に強い力が加わると、折れたり崩れたりして住宅に被害が生じます。

阪神淡路大震災では全壊した住宅の約8割に、シロアリの被害や水漏れが見つかったという調査結果もあるくらいです。

耐震性を保ち、住宅を永く使うためには定期的なメンテナンスが欠かせません

まとめ(大地震への備えは大丈夫ですか?)

来るかどうかわからない地震の備えをしても無駄と考える人がいらっしゃるかもしれません。

しかし、来てからでは遅いことは間違いありません。

地震は避けることができませんが、住宅を耐震化することで人的被害・物理的被害を最小限に抑えることが最も効果的と考えられます。

弊社には住宅の耐震診断や耐震補強の実績が豊富にございます。

予算の範囲内で最大限ご希望をかなえられるようお客様に寄り添った提案をさせていただきますので、耐震に不安のある方はぜひ一度ご相談ください。

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