戸建て・マンションリノベーションのデメリットとは?対応策も併せて解説

(公開日:2022年11月15日/更新日:2023年6月19日)

戸建てリノベーションのデメリットと具体的な対応策を紹介します

中古の戸建て住宅や中古マンションを購入し、リノベーションをすれば新築レベルの住宅を安く実現できるという情報が数多く出回っています。しかし、メリットだけではなく、新築にはないデメリットが存在するのも事実です。


本記事では、リノベーションに関するメリットとデメリット、失敗をしないコツや対策について解説していきます。また、戸建て・マンションの施工事例もご紹介していますので、リノベーションを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。


リノベーションとは?



リノベーションはリフォームと混同されがちですが、目的が異なります。リフォームは、築年数の経過や老朽化などでマイナスの状態になったものを、新築レベルのゼロへと引き上げる工事です。


これに対して、リノベーションは従来の状態に新しい息吹を吹き込むことやグレードアップを図り、マイナスの状態からプラスへと導く工事です。ゼロよりも付加価値がプラスされるので、より快適でおしゃれで便利な暮らしが実現できます。


詳しくは以下の記事を参考にしてください。


リノベーションとリフォームの違いとは?定義や費用相場を解説!


リノベーションのデメリットとは?



リノベーションをするとプラスの価値が生まれるなどのメリットがある反面、新築住宅にはないデメリットがあります。


ここでは、以下のパターンでそれぞれのデメリットを解説していきます。

■中古住宅を購入してリノベーションする際

■居住中の住宅をリノベーションする際

■リノベーション済みの物件を購入する際

■マンションをリノベーションする際


それぞれのデメリットを理解し、後悔のないリノベーションができるよう対策を考えることも大切です。


中古住宅リノベーションのデメリット


中古住宅を購入し、リノベーションして住む場合、新築住宅にはないデメリットがあります。


■デメリット1:想定外の補修費用が発生するケースがある


中古物件は、見た目以上に傷みが激しいというケースが少なくありません。外観や内装は新築に近いレベルでも、実際に解体作業を進めるとさまざまな問題に直面するケースがあります。損傷が大きく、また不具合が多ければ、想定していない補修費用に悩まされることになりかねません。


■デメリット2:物件によっては自由に間取りを変更できない


物件の種類によって間取り変更の自由度が変わってきます。柱や梁で建物を支える在来工法の場合は、自由度が高いですが、壁と枠組みで建物を支える2×4工法に関しては間取り変更は制限されます。


■デメリット3:入居するまでに期間を要する


新築住宅はすぐに入居できるのに対して、中古住宅を購入しリノベーションをして住むとなれば設計・施工に時間を要するので、入居までに3〜6ヶ月を要することが少なくありません。それまでの期間は、別に住むところを用意する必要があります。


居住中の住宅をリノベーションする際のデメリット


ここからは、居住中の住宅をリノベーションする時に起こりやすい3つのデメリットについて説明していきます。


■デメリット1:仮住まいが必要になるケースがある


簡易的なリフォームとは異なり、大規模なリノベーションでは住みながら工事を進められないことがあります。たとえば、間取りを大きく変える、スケルトンリフォームを行う、床や壁・内装をすべて一新する、といった場合です。このようなケースでは、賃貸物件を探す必要がありますし、引越し費用や賃貸費用なども発生します。


■デメリット2:一時的に水回りが使えなくなる


水回りの設備を修理、交換するとなれば、これらの使用に制限が生じてきます。たとえば、お風呂の工事をする時は入浴できなくなりますよね。生活の要となる水回りの使用が制限されるのは、想像以上のストレスになりかねません。


■デメリット3:作業中の音


リノベーションをするとなれば、当然ながら作業中に音が鳴ります。作業は基本的に夜間を避けて行われますが、日中の作業であっても子どもが室内で勉強する、ちょっと昼寝をしたい、といった状況では困ることがあるでしょう。


リノベーション済み物件を購入する際のデメリット


リノベーション済み物件はお得と思われがちですが、思わぬデメリットが潜んでいることがあります。


■デメリット1:建物の耐震性・耐久性などの安全性に不安がある、また骨組みや構造部分の腐食や劣化に気づきにくい


築年数が経過した中古物件をリノベーションで一新しても、建物全体が強化されるわけではありません。耐震性・耐久性などが不十分だと、災害時に耐えられない可能性があります。

骨組みや構造部分に関しても、経年の影響により腐食や劣化していることがあります。外観や内装を整えて新築のように生まれ変わっても、新築と同様の強度になるわけではありません。


■デメリット2:間取りやデザインなどを自由に変更しづらい


新築と比べて間取りやデザインの変更が難しく、自由度に制限が生じることがあります。

ベースとなる住宅があってこそ実現するリノベーションは、ベース住宅に準ずる施工をしていく必要があるため、こだわり条件を十分に反映させられない可能性があります。そのため、新築でなければ実現不可能な部分に関しては、一定の妥協が必要となる場合があります。

マンションリノベーションのデメリット


マンションのリノベーションでは、戸建て住宅とは異なるデメリットも存在します。

まず、外観の問題です。戸建て住宅の場合は屋根塗装や外壁塗装、外構やエクステリアのリフォームもできるので、内装のリノベーションに合わせて外観のリノベーションも可能です。


これに対して、マンションの外観は共用部であるため、自分だけでリノベーションをすることはできません。外見が古く、リノベーションした内装とマッチしないことがあります。


また、間取り変更や水回りの移動は、構造によってはできないケースも少なくありません。

間取りや電気設備が古く、生活しにくいこともあります。室内の電気設備をはじめ、エレベーターなども古いことがあるので、中古マンションの購入前にはよく確認して検討しましょう。


マンションでは専用住戸の部分だけがリノベーションでき、玄関ドアや外窓、ベランダなどの共用部は基本的に施工できません。


リノベーションにあたって、マンション管理組合の許可を得ることや工事中に他の住人とトラブルが起きないよう配慮が必要など、戸建て住宅よりも難しい場面もあります。




リノベーションのデメリット対策

デメリット対策


戸建て住宅やマンションをリノベーションする際のデメリットをご紹介してきました。デメリットがあるからといってあきらめる必要はありません。対策を講じることでデメリットやリスクを最小限に抑えて、理想に近いリノベーションができる場合も多いです。


ここからは、リノベーションのデメリットに対する具体的な対応策を解説していきます。


中古住宅リノベーションのデメリット対策


■デメリット1:想定外の補修費用が発生するケースがある


「対応策」

リノベーションをするから物件はなんでも良いと考えると危険です。物件を絞っていく際に、ホームインスペクションをあわせて実施しましょう。ホームインスペクションとは、これは住宅診断のことで、住宅の耐用年数、修理費用などを判断するために用いられます。


■デメリット2:物件によっては自由に間取りを変更できない


「対応策」

在来工法であれば間取りの自由度が比較的高いですが、2×4工法だとかなり制限を受けます。間取りを大きく変更するなら、在来工法の物件を探しましょう。また、リノベーション制約における条件をあらかじめチェックしておくことも重要です。


■デメリット3:入居するまでに期間を要する


「対応策」

準備不足は焦りやストレスを生むことにつながります。余裕を持ったスケジューリングをすることで、気持ちにもゆとりが生まれてきます。事前に準備期間や引越し期間などを想定しておくと良いでしょう。


居住中の住宅をリノベーションする際のデメリット対策


リノベーションの中でもストレスが溜まりやすいのが、居住中の工事作業です。ここでは、発生するであろうデメリットに対する対策について説明していきます。


■デメリット1:仮住まいが必要になるケースがある


「対応策」

リノベーションの作業だけでなく、仮住まいの紹介などのトータルサポートをしてくれる施工会社を選ぶことがポイントです。予算をオーバーしないためには、引越し費用、賃貸費用も含めた予算設定をしてください。


■デメリット2:一時的に水回りが使えなくなる


「対応策」

水回りが使えなくなるのは非常に不便ですが、解決策はいくつかあります。たとえば、お風呂が使えない場合は銭湯や温泉を活用するようにします。キッチンが使えない場合は、外食やお弁当などを活用するのも手です。工事における不便も含めて、リノベーションを楽しみましょう。


■デメリット3:作業中の音


「対応策」

解体工事中は特に大きな音が生じるので、その時間帯は買い物に行くなど、外出を考えましょう。ちょっとした工夫をすれば、工事期間中でもストレスを最小限に抑えられます。


リノベーション済み物件を購入する際のデメリット対策


リノベーション済み物件に潜んでいる思わぬ落とし穴と、具体的なデメリット対策について解説します。


■デメリット1:建物の耐震性・耐久性などの安全性が不安、また骨組みや構造部分の腐食や劣化に気づきにくい


「対応策」

ホームインスペクションを実施すれば、建物の安全性がわかります。これにより骨組みや構造部分の耐久性、寿命などもわかるでしょう。強固で安全な物件を購入することが、将来における修繕費用を抑えるコツでもあります。


■デメリット2:間取りやデザインなどを自由に変更しづらい


「対応策」

どのような住宅に住みたいのか明確にしておき、理想のイメージに近い物件を厳選していきましょう。日本国内において、中古物件は過剰に存在しているので、選択肢は無限大だと言えます。また、気になる箇所だけをスポット的にリフォームする方法もあります。

マンションリノベーションのデメリット対策


マンションの外観が古く、室内のリノベーションのイメージにマッチしないというデメリットに対しては、外観も施工済みの物件を探しましょう。


マンションは外観を放置しているわけではありません。大規模修繕工事といって、10年~15年に一度の割合で計画的に外装や共用部のメンテナンスを行っています。


大規模修繕工事が行われて間もない物件なら、新築のようにきれいになっています。また、間取りや内装だけでなく、スタイリッシュさやレトロ感など自分のイメージに合った外観の物件を探すのもおすすめです。


間取りや電気設備が古く、生活しにくい場合には、リノベーションで間取りを変更することや電気の容量を変更することが考えられます。


ただし、間取り変更は構造上できない場合があるので、事前の調査が必要です。また、大きな変更を加えるため、コストが高くなる点は注意しましょう。


戸建て・マンションリノベーション事例


この記事では、中古の戸建て住宅や中古マンションをリノベーションするデメリットをご紹介してきましたが、もちろんリノベーションをするメリットもたくさんあります。ここからは、リノベーションのメリットがよくわかる、実際の事例をご紹介していきます。


リノベーションしようか迷われている方にとって、事例を見ることでイメージがより膨らむはずです。検討を深める材料として、ぜひ、ご活用ください。

戸建てリノベーション:ローコストに見えない!



この事例は、ローコストに見えない仕掛けを用いたリノベーションがポイントです。無垢材をはじめとした自然素材をふんだんに使用したことで、これまでと異なる印象に仕上がり、ナチュラルながらも、高級感を演出しています。


ナチュラルな素材の中に、ピンク色のアクセント壁を配したことで、今風のおしゃれさも加わっています。キッチンの配置変更はせず、既存のL型キッチンを活かしたのもポイントです。


これにより、コストを抑えながら、今人気の高い広い造作カウンターに仕上がり、使い勝手も高まりました。

施工前














施工後















事例の詳細は下記リンクよりご覧ください。

ローコストに見えない戸建てリノベーション事例



戸建てリノベーション:自分らしさを演出!


背面式キッチンに畳の和室も付いた昭和時代によくあるタイプの住宅が、デザイナーズ住宅のように一新されました。リビングの壁には色鮮やかなレンガを敷き詰め、海外テイストに仕上げています。キッチンは白いタイルの壁、床は白と黒のチェックという個性あふれるチョイスです。


白い壁の中に黄色、深緑など、部屋の壁の一面に異なるアクセントカラーを入れています。

部屋ごとにテイストが異なるアクセントウォールにこだわったことで、自分らしさを演出しました。

施工前














施工後
















事例の詳細は下記リンクよりご覧ください。

デザイナーズ住宅のような個性的なリノベーション事例



マンションリノベーション:セレクトショップのような空間!



施工前は部屋の中にハンガーが並んで洋服があふれていて全体的に暗く、狭苦しい印象を与える状態でした。仕切りを払って広いリビングダイニングを確保し、窓からの光も取り込める明るく広々とした空間を創出しました。


オリジナルのキッチンカウンターを配したことで、おしゃれさもアピールしています。

部屋にあふれていた洋服は、部屋ごと大型の衣装ルームにしたことで、まるでセレクトショップで洋服を選ぶような感覚を味わえるとお喜びいただいています。


施工前














施工後
















事例の詳細は下記のリンクよりご覧ください。

セレクトショップのような空間を演出した事例


マンションリノベーション:使い勝手の良い間取り!


部屋を区切らずアーチを付けたウォークスルークローゼットを作ったことで、空間を広く使うことができ、収納力もアップしています。椅子を用意することで、書斎としても活用できるカウンターも設置しました。


料理の準備や裁縫、リモートワークなど、ライフスタイルや時代のニーズに合わせた使い方が可能です。室内のドアを黄色、緑色、水色と目を引くカラーにしたことで、華やぎが生まれ、これまでとは異なるデザイン性の高い内装に生まれ変わりました。

施工前













施工後














使い勝手の良い間取りに生まれ変わったマンションリノベーション事例



リノベーションで失敗しないために


リノベーションは新築とは異なり、自由自在にはいかず、既存住宅がベースになるので、制約があるなどのデメリットがあります。一方で、事例で見ていただいたように、新築に比べてコストを大幅に抑えながら、おしゃれな空間を作れるなどのメリットも多いです。


満足のいくリノベーションをしたいなら、デメリットを軽減する対策を講じるほか、失敗しないポイントを抑えて実践することも大切でしょう。


リノベーションで失敗しないための重要ポイントは、体験談を参考にすること、自分に合った業者を探すことです。


体験談を参考にする


実際にリノベーションをした方の体験談はとても参考になります。ネットで失敗談や体験談を調べて、理想を実現するための方法を学びましょう。


体験談では良いことばかりでなく、失敗談もチェックすることが大切です。失敗から学ぶことは多く、失敗しないためにはどうすれば良いかを考えることができます。


体験談では、失敗経験をもとに、「もっとこうすれば良かった。」「自分のように失敗しないように、こうすることが大切。」など、具体的なアドバイスもしてくれている方が多いです。


予算オーバーしないための方法なども参考になりますので、さまざまな体験談をチェックして、リノベーションのイメージを高めていきましょう。


自分に合った業者を探す

リノベーションで失敗しないために、自分に合った業者を探すことが大切です。リノベーションといっても、対象となる住宅も異なり、完成させたい理想のイメージや希望もそれぞれ異なります。


自分に合った業者とは、理想のリノベーションが実現できる業者のことです。業者によって、得意分野も異なり、これまでに手がけてきた実績も異なります。


新たに購入する中古の一戸建てやマンションのリノベーション実績が多い業者もいますし、これまで暮らしてきた住まいのリノベーションが得意な業者もいます。自分が行いたいリノベーションの実績が豊富で、得意とする業者が、安心して依頼できる業者の一つです。


また、施工事例をチェックし、自分の理想のイメージに近い事例があるかも確認しましょう。さらに、アフターサービス体制のチェックも重要です。


中古住宅のリノベーションでは、おしゃれになるとはいえ、元の住宅の築年数が古いため、不具合が生じやすく、継続的なメンテナンスが必要になるケースもあります。そのため、きめ細やかなアフターサービスを提供してくれる業者を選びましょう。

業者の選び方については、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ、参考にしてください。


リノベーション会社の選び方|優良業者を見極める5つの視点


まとめ


この記事では中古の戸建て住宅と中古マンションをリノベーションする際のデメリットと対応策について解説しました。

居住中の住宅を工事する場合は一定の制限がありますが、具体的なデメリットを把握しておけば心の準備ができ、対策もとりやすくなります。


リノベーションにはメリットにかんしては、イメージしていただきやすいように、実際の事例も交えながらご紹介しました。ぜひ、検討する際の参考にしてください。


リノベーションで失敗しないためには、体験談を参考にすること、自分に合った業者を探すことも大切です。


弊社ではワンストップリノベーションのサービスを提供していますので、中古住宅探しから一貫したサポートができます。事例が豊富で、中でも居住中物件の作業は数多くの実績があります。

リノベーションを依頼する際は、お客様の満足度も高く、豊富な実績のある安心できる弊社にお任せください。


理想の住まいを実現したい方の希望を叶えるべく、幅広いアドバイスを行ってまいります。

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